天才はあきらめた/山里亮太【読書ログ・感想】

唐突ですが私Sakuraは深夜ラジオが好きです。

夜遅くまで起きていられないのですが、最近は便利な世の中になったもので radiko というサービスを使えば、無料で一週間分のラジオを聞くことができます。

radiko.jp

 

ここ半年ぐらいよく聞いているラジオの中の一つが、TBSラジオで水曜深夜25:00からやっている「山里亮太の不毛な議論

www.tbsradio.j

 

この番組のパーソナリティであるお笑い芸人山里亮太さんが書いた本が今回紹介したい本です。

 

天才はあきらめた

山里亮太

朝日文庫 2018/7/6)

 

ラジオでもさんざん宣伝してたし、毎週楽しく聞かせてもらっているし、ご祝儀的な意味合いも込めて買ってみたのですが。

 

面白かったです。

 

面白かったというか、考えさせられたというか。

山ちゃんとしては、いかに自分がダメ人間なのか見て笑ってくれ、といった思いがあるのでしょうが。

正直これ読んで、打ちのめされました。

 

この人こんなに努力してんだ、と。

 

モテたいという気持ちは努力の原動力

 

例えば第1章

普通の僕が目指すことを許される「モテたい」というオーソドックスな目標は、(中略)「面倒くさい、しんどい」と頭がたくさんの言い訳を仕掛けてきても、そんな誘惑を壊し「何かいいことをやってる」という気持ちにさせてくれた。

山ちゃんは、「モテたい」なんていう俗物のかたまりである目標でしか動けなかった自分を卑下しているんだけど。

普通の人は「あ~、モテたいなあ~」と言いながら布団でごろごろして終わりになっちゃうと思うんです。

思うだけなら誰でもできる。

そこで行動を起こして、なおかつ続けられる人がどれだけいるのか。

 

ネタ帳のくだりでは

こういうノート、この前数えたら前のコンビからのものを入れて100冊近くあった。

他の芸人さんが何冊ぐらい書いているものなのか知らないけれど、この量はきっと少なくない量だと思われる。

 

逃げないということ

 

そんな山ちゃんを端的に表していると私が思うのが、この一文。

逃げないための言い訳を作ることが、僕の才能の一つに追加できるかもしれない。

天才はあきらめたと言っているけれど、結局あなたは努力の天才なのね、と片づけてしまう自分がいる。

でも、そうやって突き放しちゃうのもよくなくて、努力したら結果がでるわけではないけれど、結果が出ている人はみんな努力してるんだってことを再確認して、コツコツ努力していこうと思いなおせる。

そんな、意外と考えさせられる本でした。

ま、山ちゃんがクズなことやりまくってんのも間違いないんだけど。

 

おわりに

オードリーの若林さんが解説に書いているけど、ほんとうにその通りだと思う。

この本読むと、「山ちゃんは天才」だよって言われたいだけだろ!!ってなる。

 

ちなみに同時期に若林さんも本を出している。

 「ナナメの夕暮れ」

 

これもそのうちレビューしたいと思います。